2004年04月18日

「自己責任」というウサン臭い言葉

 最近、平日は仕事が忙しすぎて、新聞なんて読めない。昨日久しぶりに読んでいたら、イラクで誘拐され、解放された3人の人質のみなさんに対して、政治家達が口々に厳しい言葉を投げかけている記事が載っていた。福田官房長官・河村文部科学相・川口外相・中川経済産業相・井上防災相といったみなさんだ。今話題になっている(らしい)「自己責任」と言う言葉をそのまま使っているのは河村文部科学相だが、他のみなさんもおおむね3人の被害者の「自己責任」に言及し、非難している。

 「責任」に「自己」をつけた、この妙な言葉。

 責任っていったら、普通、自分でとるよな。わざわざ「自己」をつける、ってのは、何かウラがあるぞ。(これは直感的に思ったこと)

 連想したのは、数年前に放送されていた、証券投資に関するいくつかのCMだ。「欧米では自己責任において投資するのが常識です」とか、ずいぶんタカビシャなものいいのCMがあった。証券会社のCMなんかにもこの言葉が登場していたような記憶がおぼろげにある。

 バブル期には、大口の投資家には「損失補てん」をしたり、「この株は絶対儲かりますから」という法律違反の誘い文句で小口の投資家を勧誘したり。証券会社の中には、そんなことをやっていた会社もあったらしい。バブルが崩壊し、投資が集まらなくなったので、一生懸命宣伝して、「ぜひ投資して下さい。ただし、損をしてもあなたの「自己責任」ってことでよろしく」というのが、さっき書いたCMの背景だろう。

 証券投資のCMの不愉快さはつまり、バブル期に無責任な方法で投資を募っていた立場の人間が、自分の責任を棚上げして、また都合よく金を集めよう、という下心が見えることだろう。後ろめたさがあるもんだから、こういうタカビシャなものいいになったんじゃないかな。

 それに、’あなたの「自己責任」’。ああ、これだ。「自己」といいつつ、相手に責任をなすりつけようという意図が見える。だからなんかウサン臭いんだ。

 うしろめたいから、タカビシャに、あなたの「自己責任」、と言う。なんかイラクの人質事件に関する政治家の言葉と似ているぞ。大量破壊兵器なんて存在しないことを知りながら、イラクに戦争をふっかけて、イラクのみなさんの命も自国の兵士の命も粗末にあつかう米英。それに追従する日本。うしろめたさがあるから、こんなに口々に「自己責任」を繰り返すんだろう。

 これから身の回りで、「自己責任」という言葉を使う人がいたら、気をつけるようにしよう。
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posted by Honeywar at 13:39| ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | Honeywarの主張 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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